おいしくって安全なお話2022年33号(「食べ物から薬品臭?」食べ物の不思議なニオイのお話)
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届いた「にんじん」から薬品のニオイがするなど、ニオイに関してのお申し出をいただくことがあります。口にするものがいつもと違うニオイがすると、とても心配になります。今回は過去のお申し出事例から、食べ物から発せられるいつもと違うニオイの原因についてお伝えします。
●「にんじん」から薬品のニオイ
みつばやセロリ、パセリなどと同じセリ科の植物であるにんじんは、もともと独特の香りが出やすい野菜の仲間になります。品種改良により昔のものに比べると香りは弱くなっていますが、人によっては石油系や薬品、カビのようなニオイを感じるケースがあるようです。特に春から初夏にかけてのにんじんは香りが強く、切ったり皮をむいたりすることで、より独特の香りが立つことがあります。
気になる時は、電子レンジでの加熱や水にさらす、塩もみするなどの下処理により、ある程度ニオイを取り除くことができますので、お試しいただければ幸いです。
●「メロン」や「いちご」からシンナー臭
メロンやいちごは、キズや傷みもなく見た目が正常なものでも、熟度の程度が進むとエタノールや酢酸エチルなどの物質が多く生成されます。そのため、過熟したこれらの果実からは、シンナーのような異臭を感じることがあります。「電気メロン」と呼ばれるように、食べられないほど舌がピリピリすることもあるようで、お気づきの場合にはお申し出ください。
いちごはパックから出して、重ならないようにポリエチレン袋などに入れて冷蔵庫で保管すると、少し日持ちが良くなります。
●「たまご」から消毒臭
たまごは法令により、次亜塩素酸ナトリウムなどによる殺菌・洗浄が義務づけられています。乾燥させてニオイを飛ばしていますが、乾燥が不十分であったり、ニオイに敏感な方であったりすると、パックを開けた際にこもっていたニオイを感じてしまう方もいるようです。
次亜塩素酸ナトリウムは水道水の殺菌にも使われ、食品添加物としても認められているものです。たまごの中身や健康に影響のないものですので、安心してご使用ください。
東海コープ