2024年48号おいしくって安全なお話(「合成保存料不使用」は誤認を与える表示!?)
皆さんは、商品のパッケージに合成○○無添加、天然○○使用という表示を見たことがあると思います。でもこの表示は「消費者に誤認を与える表示」として使用してはいけなくなりました。
◆誤認を与える表示ってどういうこと?
例えば、「合成〇〇」「天然〇〇」という言葉があった場合、「天然の方が安全そうだ」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際には「天然は安全」ということはなく、フグやきのこのように天然のもので毒素を含んでいるものもあり、亡くなられる方もいらっしゃいます。ジャガイモに含まれるソラニンは食中毒も多く発生しています。昔は人工的に作られた添加物のみ表示をしていた時代がありましたが、今は天然由来のものも含め使用している添加物は基本的に全て表示しています。そして添加物は天然由来か、人工的に合成するかに関わらず、安全性を確認したものが使用を認められます。
わざわざ「合成〇〇不使用」と書いて、優良な商品と思わせるような誤認を防ぐために2022年3月、消費者庁が「食品添加物不使用表示に関するガイドライン」をまとめました。誤認を与える表示でなければ良いので、保存料不使用を商品特性として伝えたい場合は「保存料不使用」と表示すればよいのです。
◆私たちの生協では
私たちの生協の商品案内では、消費者庁がガイドラインをまとめる前から、組合員の皆さんを勘違いさせるような表示がないように努めてきました。今後も
組合員の皆さんが商品を選ぶ時に役立つよう、正確な情報をお伝えします。
今は使われなくなった名称「化学調味料」
化学調味料という名称は、1960年代半ばに公共放送の料理番組で商品名の代わりに使用されたことがきっかけでした。当時、「化学」という言葉は先進的で良いイメージでしたが、時代と共に変化し、人によってとらえ方が異なる不明確な用語となりました。また、うま味を付与するという特性が表現されていないという理由から、現在では「うま味調味料」と呼ばれるようになりました。
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