コープでは、組合員と地元の農協生産者との稲作体験交流会を行い、毎年たくさんの参加をいただいています。
今回は、栽培自慢のお米を育てているJA あいち豊田(豊田市)の生き物観察会を通じて、田んぼが果たす役割について学びます。(取材は2016年7月10日)
トノサマガエルを見つけたお子さんがたくさんいましたね。実は、トノサマガエルは準絶滅危惧種に指定されています。ドジョウやアカトンボも日本中で減っています。その原因は、田んぼで農薬を使っていることと、田んぼの数自体が減っていることが考えられます。
田んぼがなくなると、カエルやドジョウは生きていけなくなってしまいます。それによって、田んぼでカエルやドジョウを食べているコウノトリもいなくなります。田んぼを守り、農薬を減らしてお米を作ることは、私たちにとって安全安心なだけでなく、生き物の生態系を守ることにもつながります。そして、私たちがお米をいっぱい食べることで、生き物のおうちである田んぼが維持されます。
ビオトープ・ネットワーク中部
副会長
宇野 総一(うの そういち)さん
宇野さんの出すクイズに元気に答える
生き物観察会は、田んぼの生態系や価値を知る上でとても大切です。JA あいち豊田では、「有機栽培コシヒカリ」を栽培する化学肥料や農薬を使っていない田んぼで、観察会を行います。昨年は、ナゴヤダルマガエルという絶滅危惧種のカエルも見つかりました。
農業生産法人
株式会社中甲(なかこう)社長
杉浦 俊雄(すぎうら としお)さん
※絶滅危惧種とは…絶滅の恐れがある生き物のこと。日本の自然環境を守るために、生き物の絶滅回避の取り組みが全国で行われています。
稲を育て、さまざまな生き物をはぐくむだけでなく、
きれいな水や空気を生み出し、人が生きていく環境を守る働きをしています。
コープあいち「ウィズコープ」2016年8月上旬号より
2018.06.22