おいしくって安全なお話2025年18号(18号_はっ水生地なのに水がしみてきた。「はっ水生地と防水生地のお話」)
18号_はっ水生地なのに水がしみてきた。「はっ水生地と防水生地のお話」.pdf
「あら?はっ水生地のテーブルクロスなのに水がしみちゃってるわ」
「はっ水って水を防いでくれるんじゃないのかしら?」
「はっ水生地」と「防水生地」は、加工方法と効果が違います。
生地には織り目(すき間)があるため、そこを水分が通ることで生地が濡れたり、しみたりします。
はっ水加工は、水をはじくように生地をコーティングする加工です。永久に続く加工ではなく、お洗濯や使用時の摩擦で、徐々に効果が薄れてきます。
コーティングは熱に弱い性質があり、熱い液体がかかると水をはじく効果が弱くなります。また、油をはじくことはできません。
長時間の強い雨や大量の水分がかかった場合も、はっ水が追い付かずにしみ込んできます。一方、防水加工は、生地のすき間にゴムや合成樹脂を塗り込むなどをして水を通さないようにする加工です。
POINT
はっ水加工をした商品は、商品ラベルに取り扱い時の注意が書いてあることがありますので確認しておきましょう。
豆知識
はっ水加工のコーティングは、生地表面に目に見えない小さな突起をたくさん付けることで、水滴が突起表面に引っ掛かり生地に触れないようになっています(この仕組みを表面張力と言います)。
このようなはっ水の仕組みは、ハスの葉の表面と同じ仕組みであることから、ハスの葉効果(ロータス効果)と呼ばれ、ヨーグルトのフタの裏側やレトルトカレーの袋の内側に利用されたりしています。
東海コープ