おいしくって安全なお話2025年1号(「食の安全」ってどういこと?
世の中には食品と健康に関わる情報が多く出回っています。
例えば「この食品には発がん物質が含まれています!」という記事をみるととっても怖くなりますよね。今回は意外と知られていない「安全な食品の考え方」をテーマにしてみました。
1.普通に食べている食品は100%安全か?
古代ローマにはすでに毒キノコの見分け方についての文献が残されていますが、人は昔から食べられないものを見極めながら暮らしてきました。例えばジャガイモには天然毒素の「ソラニン」や「チャコニン」が含まれますが、私たちは過去の経験から芽が出たり、緑化したものを避ければまず大丈夫だという事を知っています。またフグの種類によって肝臓などに毒がある事を知って、その部分を避けています。
しかしジャガイモも、芽以外の部分でも微量にソラニンやチャコニンは含まれています。またワラビも日本人は昔から食べてきましたが、発がん物質が含まれていることが分かっています(もちろんあく抜きして通常食べる量では問題ありません)。
2.安全な食品とは
私たちが普段食べている塩も摂りすぎは健康に良くないです。ジャガイモやフグやワラビのように有害物質をふくんでいる食品もありますが、健康に悪影響が出るほどの量は含まれていないので、私たちは普段気にせず食べています。
実は、完全無欠の100%安全な食品というのは残念ながら存在せず、「普通に食べていても健康に悪影響が出ない食品」が「安全な食品」ということなのです。
3.添加物や農薬は?
添加物や、農産物に残った農薬が気になるところですが、食品のように長い年月をかけた食経験で安全性を確かめられないため、多くの実験結果でその安全性を確かめています。
図をご覧ください。色が薄いほど安全だとすると、一般の人のイメージは完全に安全な食品の中に添加物や農薬のような危険な物があるというイメージですが、実際にはいろいろなものがある中で、安全性が確認された添加物や農薬などがあるというのが現実です。
そのため、一番大事なことは、いろいろなものをバランスよく食べるということです。また生協は食の安全、食と健康について、これからも正確な情報発信に努めてまいります。
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