おいしくって安全なお話2024年49号(ハムとベーコンの違いとリン酸塩のお話-おいしさと安全性を探る-)
49号_ハムとベーコンの違いとリン酸塩のお話-おいしさと安全性を探る-.pdf
みなさんはハムとベーコンどちらがお好きですか?やわらかいハム、カリカリに焼いたベーコン、どちらも魅力的ですよね。ハムとベーコンは仲間のように感じますが一体何が違うのでしょうか。また後半ではハムなどに使われるリン酸塩についてもお話します。
ハムとベーコンの違い
ハムとベーコンは同じ食肉加工品ですが、製造方法などに違いがあります。
ハムは主にロース肉やもも肉を使用します。肉を食塩などが溶けた調味液に漬け込んだ後、糸でまいたりして形を整えてからくん煙し、蒸気で加熱します。一方でベーコンは主にバラ肉を使い、肉を調味液に漬け込みくん煙します。蒸気での加熱は行いません。ハムはベーコンに比べやわらかく、そのままサラダやサンドイッチなどに使います。ベーコンもそのまま食べることはできますが、ハムに比べ脂が多く加熱することで脂が溶け出しコクや旨みを料理に足すことができます。
<食肉製品に使用される食品添加物「リン酸塩」の役割と安全性について>
ハムなどはやわらかい食感を出すために食品添加物「リン酸塩」が使用されることがあり、その摂取に不安の声もあります。
●リン酸塩の役割
食品添加物のリン酸塩は食肉製品の他に、魚介練り製品やチーズなどに使用されます。
リン酸塩は原料と原料をくっつける役割などがあり、ハムやソーセージでは保水性を高め弾力がありやわらかい食感にします。
●リンの過剰摂取が心配されますが…
リン酸塩に含まれるリンは、摂取しすぎることでカルシウムの吸収が阻害されることが心配されています。しかし、国が行った摂取量調査では、私たちは過剰摂取を心配する程、リンを摂取していないことがわかっています。
また、リンは食品添加物以外にも肉や卵、牛乳製品など大半の食品にも元々含まれており、リン酸塩を除いてもリンの摂取量はほとんど変わりません。
●生協から組合員の皆さんへメッセージ
科学的な評価では安全といわれてもリン酸塩を避けたい気持ちにもきちんと応えます。
商品案内では、ハムやウインナーにリン酸塩が使用されている場合には「リン酸塩使用」と、練り製品にはリン酸塩が使用されていない場合に「リン酸塩不使用」と記載していますので、商品選択の参考にしてください。
東海コープホームページに「おいしくって安全なお話」のバックナンバーがあります。
東海コープ