おいしくって安全なお話2023年47号(キノコにカビ?)
キノコに白いふわふわしたものがついていて「カビかしら?」と思ったことはありませんか?今回は、その白いふわふわしたものの正体についてお伝えします。
●キノコは何ものなのか?
キノコは野菜売り場に置いてあるので、植物のように思いますが、カビや酵母と同じ菌類です。キノコは木の内部や土の中にカビのような菌糸をつくって成長します。菌糸が成長し塊状になったものがキノコです。これは子実体(しじつたい)と呼ばれ、植物でいうと果実や花のようなものです。
●キノコについた白いふわふわの正体は
写真のようなふわふわした白いカビのようなものは、キノコ特有の「気中菌糸」と呼ばれるものです。子実体(キノコ)は本来胞子(こども、植物でいう種子)をつくるものですが、時間経過や温度変化など何らかの原因で、菌糸に戻り成長する事があります。この状態を「気中菌糸」と呼びます。品質の劣化はなく食べても問題はありませんが、気になる場合は軽く洗ったり、拭き取ったりしてお使いください。
カビとキノコの違い
カビは菌糸の状態で生活し、この菌糸が成長すると胞子をつくって繁殖します。 キノコとカビの違いは、胞子をつくる器官が、キノコの場合は肉眼で見える程に大きくなり(これがキノコそのもの)、カビは大きくならないところです。
●キノコの保存
キノコは水分に弱いので、湿気を避けることが大切です。汚れやほこりが気になる場合は、水で湿らせたキッチンペーパーで拭き取ってください。温度変化で水分が発生する事もあるので、常温に置かないように気を付けましょう。買ってきたパックから出してキッチンペーパーなどにくるみ、保存用の袋等に入れて保管するのがおすすめです。キノコは生鮮品なので早めに消費することをおすすめしますが、難しい場合は冷凍保管も可能です。
キノコは 低カロリーで、食物繊維、ビタミンB群、ビタミンDなどの栄養素が豊富です。積極的に食生活に取り入れていけると良いですね。
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