知ってほしい「生産者の今」 中央製乳 ~三河せいきょう牛乳~

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知ってほしい「生産者の今」 中央製乳 ~三河せいきょう牛乳~

身近な商品値上げの中で、コープの商品を生産してくださっている生産者のみなさんの「今」をレポートしました。 

「生産者の今」中央製乳 ~三河せいきょう牛乳~

■飼料高騰が酪農家の生活を襲う

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酪農家の高部さんは子牛も含めて約80頭を飼育しています。乳牛は生まれてから搾乳できるようになるまで約2年かかります。その間、その牛たちから収入を得ることはできませんが、子牛を育てなければ酪農は続いていきません。高部さんの牛舎で搾乳できるのは45頭です。

アメリカからの輸入飼料は一昨年ごろから値上がりし、そこに加えてウクライナ侵攻、円安とますます高騰しています。飼料代だけでも1日約10万円、月にして300万円弱もかかるようになりました。少しでも足しになればと、夜中まで牧草を刈り飼料米を混ぜるなどの自助努力も、この価格高騰には焼け石に水の状態です。県や市の補助金も利用していますが、それも一時的で、個人の資産を切り崩してしのいでいます。終わりの見えない状況は酪農家にとって不安でしかありません。「このままでは跡を継いでくれている息子も、見切りをつけることになるのでは」と高部さん。生乳価格はやっと1㎏当たり10円上がりましたが、「来年4月以降にまた価格交渉を検討してもらえないと、続けていけそうもない」とも話されていました。

■酪農家と消費者の努力で

牛乳は輸入に頼らず国内で生産することができます。地元で生産したものを地元で消費することは、輸送コストもかからず新鮮な牛乳を飲むことができます。しかし、酪農家がいなくなってしまうとそれも叶いません。高部さんは「年齢を問わず牛乳を飲んでほしい。牛乳を利用していただくことが酪農家の励みになります。酪農家だけではできません。生産と消費の循環が大切なんです」と話しています。「何もかもの値上げで組合員のみなさんも生活が大変だと思います。牛乳の価格が上がることで、利用してもらえなくなることが一番心配です」とも話されていました。

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▲酪農家 高部宏生さん


■組合員の思いと利用結集で生まれた牛乳

三河せいきょう牛乳は1974年に誕生しましたが、当時は今でいう「成分調整牛乳」でした。そんな中、「私たちが本当に飲みたい牛乳を」「安全・安心で新鮮・良質な牛乳を」という思いが組合員にはありました。しかし、新しく製造してもらうには一定量の利用が必要です。熱い思いを胸に組合員も利用を呼びかけ、1975年、何も引かない、何も足さないそのままの「成分無調整牛乳」として生まれ変わりました。当時の思いは、今も変わらず受け継がれています。

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▲中央製乳(株)左から齋竹弘晃さん、草柳 朋さん(乳牛の模型は実物大)

 

 

■私たちの牛乳を見つめなおしてみよう

全国8位の生乳生産量を誇る愛知県。渥美半島では県全体の約4割の乳用牛が飼育されています。中でもせいきょう牛乳の酪農家、製造メーカは毎年厳しい点検を受けています。 

飼育方法が明確で生産者が特定できること、交流できることは安全・安心を形づくるものです。鮮度のよさは地元の酪農家だからこそ。例えば北海道からなら船で数日から1週間ほどかかってしまいます。 

厳しい条件にもかかわらず、生乳を提供してくださる酪農家のみなさん。せいきょう牛乳には三河と美濃があり、それぞれの地域の酪農家が工夫を凝らして生産しています。ぜひ飲み比べてみてください。

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▲生乳が中央製乳の工場に入るまで1時間から数十分。1日数回生産者を巡って生乳を集める

 


そのほかのくらしを支える「作り手たち」もご覧ください♪ 組合員情報誌「ウィズコープ」では11月号より、その他の生産者のみなさんを紹介しています。

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