冬にも気を付けたい食中毒「ノロウイルス」
ノロウイルスの食中毒は加熱不十分なカキなどの二枚貝などで話題になるイメージがありますが、実はノロウイルスの食中毒のほとんどが調理する人からの汚染が原因といわれています。
ノロウイルスの特徴
- 乾燥に強く、少ないウイルス量で発症する。
- 感染力が強く、大規模な感染が起こりやすい。
- アルコール(エタノール)消毒は効果が低い。
- 次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)による消毒が有効。
- 感染すると嘔吐や腹痛、下痢、発熱などの症状が1~2日程度続く。
ノロウイルスの感染者は11月~3月あたりにかけて増加し、冬場でも注意が必要な食中毒です。
「手洗い」で今すぐできる!ノロウイルスの食中毒予防
ノロウイルスは上記の特徴から、一度食品についてしまうと対策が難しくなります。
まずは「ウイルスを食品につけないこと」が大切です。
食品につけないためには私たちの手のウイルス対策、つまり手洗いの徹底がとても重要です。
いつ手洗いをするべき?
・調理をする前 ・トイレに行ったあと ・食事の前 ・体調不良の人の汚物処理や、オムツ交換等を行ったあと ・外から帰って来た時
特にトイレは基本的にノロウイルスがいると考え、トイレ後はしっかり手洗いをすることが重要です。 トイレのドアノブも要注意です。ハンドソープで手洗いをして手指の汚れや油をしっかり洗い流すことでウイルスを取り除くことができます。
2度洗いが有効です
手洗いは「ハンドソープをつけて60秒のもみ洗いをしたのち、水で15秒間すすぐ」を1回より、「ハンドソープをつけて10秒のもみ洗いをしたのち、水で15秒間すすぐ」を2回行うほうが効果があるという報告があります。2回通り手を洗うことで効果を高めることができます。
ただし、必要以上に手を洗うと逆に皮膚を傷め、手荒れの原因になる恐れがありますのでご注意ください。
自分や家族がノロウイルスに感染したら
- おう吐物の処理をしましょう。
おう吐物があった場所やその周辺は★0.1%塩素系漂白剤を浸したペーパータオルなどで覆い、その後水拭きします。
- 感染した人が触った場所の消毒をしましょう。
キッチン:熱湯で消毒(85℃で1分以上)、または☆0.02%塩素系漂白剤に浸す。
トイレ:
☆0.02%塩素系漂白剤に浸したペーパータオルなどで拭き取る。
衣服:静かにもみ洗いをし、可能であれば熱湯洗濯(85℃で1分以上)、または☆0.02%塩素系漂白剤に浸す。*衣服の洗濯表記をご確認の上実施ください。
- 処理をするときの注意点
作業は使い捨ての手袋、マスクをつけて行い、拭き取ったペーパータオル、手袋、マスク等はすべてビニール袋にまとめて捨ててください。
- 塩素系漂白剤の消毒液の作り方
消毒液 | 作り方 ※よくかき混ぜてご使用ください |
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★約0.1%塩素系漂白剤 | 塩素系漂白剤10ml(おおよそキャップ2杯分)を500mlペットボトルの水に溶かす。 |
☆約0.02%塩素系漂白剤 | 塩素系漂白剤約10ml(おおよそキャップ2杯分)を2Lペットボトルの水に溶かす。 |
※薄めた消毒液は長期保存できません。
※上記の塩素系漂白剤の作り方は、塩素濃度5〜6%のものを使用した場合です。詳しくは、お使いの塩素系漂白剤の表示をご確認ください。