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麦茶編

最近は、ペットボトルのお茶を準備される方も多いようですが、家で作った麦茶を冷蔵庫に保管している方も多いのではないでしょうか。
その麦茶をどれくらい保存できるか不安に感じたことはありませんか?検査センターで麦茶の細菌検査をした結果を、麦茶を保管するときの注意点とともにお知らせします。

1.冷蔵庫の保存温度と細菌数の変化

グラフは、煮だした麦茶を常温(25℃)に保管したときと、冷蔵(10℃)に保管したときの細菌数の変化を表したものです。
25℃で保管したものは、次の日から菌数の増加が確認されましたが、10℃で保管していたものは、3日後から増加が確認され、冷蔵して保管することの大切さがわかりました。このデータは煮だした麦茶を保管容器に詰め替えたものを検査したものですが、別の実験で水出しの麦茶でも同様な結果であることがわかりました。

2.容器に付着している細菌が増えている

麦茶の作り方が変わっても細菌の増え方に変化がないということがわかりましたので、詰め替えた容器を変えたらどうなるかを試してみました。
煮だした麦茶を保管する容器を、あらかじめ滅菌した(細菌が一つもいないように準備した)容器にした場合の実験では、6日後でも細菌が増えていないことがわかりました。
このことから、前の実験では麦茶を保存した容器に付着していた細菌が、日を追うごとに麦茶の中で増えていたことが分かりました。実験に使用した保存容器は特に汚れていたものではなく、家庭で通常使用しているものでした。繰り返し使用しており、使用後は洗浄し、乾かしたものです。

3.家庭で気を付けていただきたいこと

細菌は目に見えませんが、私たちの周りに思ったより多く存在しています。家庭では、細菌が付いていない容器を準備することはできないので、繰り返し使う容器には細菌が残っているものと考えてください。
今回の実験では10℃で2日間は、細菌数が確認できない結果でしたが、家庭での保管状況によって、また保管する容器の状態によって、状況は違ってきます。以下のようなことを気を付けて保管するようにしましょう。

  • 常に冷蔵庫に保管すること
  • あまり長く持たないと考え、日にちが経過したものは(2~3日を目安に)廃棄すること
  • 繰り返し使用する容器は良く洗浄し、乾かしてから使うこと