農薬の安全性はどうやって確認されているの?
東海コープ商品検査センターでは、農産物の残留農薬を検査しています。高温多湿の気候の日本では特に、農薬を使わずにすべての農産物を作るのは困難です。だからこそ、検査で状況を確認しているのですが、使用された農薬は検査で残留が確認されることがあります。農薬が残留していたとしても、その農産物は安全と言えるのでしょうか。
産地では農薬がたくさん使われている?
農薬は生産者の栽培管理を効率化できる資材ですが、だからといって多く使えばいいわけではありません。散布するときには農薬が降りかかるため、散布する人にとっての健康危害の心配もあります。また、農薬は価格が高く使うだけコストがかかり、不確かな農薬を使用すれば作物への薬害のリスクもあります。さらに農薬が過剰に残留し、基準値違反が見つかれば罰則や販売できなくなる可能性があります。このように、農薬を必要以上に多く使うことは生産者にとってもメリットがありません。
東海コープの検査結果
実際にどのくらいの農薬が残っているのかを東海コープの商品検査センターで検査しています。検査の結果、ほとんどの作物で残留基準値の1/10以下の検出に留まっていて、安全性に問題がないことを確認しています。このとき参考にしている残留基準値は国が設定しているものですが、基準値の設定の際、安全性はどのように確認されているのでしょうか。
安全性の確認は農薬の有効成分の一つ一つに対して行われます
一言に農薬といっても葉についた虫を殺す成分、病気を引き起こす菌を殺す成分など、様々な成分があります。その一つ一つについて、食品安全委員会(化学物質の安全性を確認する専門家が集まった機関)が安全性を確認しています。安全性の確認は、動物実験のデータが元になっていて、この中には発がん性や遺伝毒性(DNAに及ぼす影響がないか)、神経毒性、体内への蓄積性なども含まれています。
このようなプロセスを経て、安全性が確保された農薬だけが使用を認められます。認められていない農薬は販売も使用もすることはできません。
また安全性の評価にともなって農薬ごとに農作物別の使用方法(使用時期や使用回数など)が定められます。その定められた使用方法に従って実際に栽培した際の残留試験の結果や、安全性評価の結果を踏まえて、仮に残留していたとしても健康への影響がないと確認された量として残留基準値が設定されています。