おいしくって安全なおはなし

開けていないのにカビが…「袋に入っていてもお餅がカビる?」

2024年12月3週(51号)

「あれ?開けていない個包装のお餅がカビてる…?」
こんな経験をおもちではないでしょうか?

お餅は栄養素が豊富で水分も多く、カビが発生しやすい食品です。
そのため工場ではカビを発生させないように製造区間を清潔に保っています。
また、カビの生育を抑えるためには、パッケージ内の酸素を除去することが重要で、そのために脱酸素剤が使用されています。 脱酸素剤は密閉された空間で効果を発揮します。そのため、同じような個包装のお餅でも、脱酸素剤がどのように入れられているかにより注意することが違います。

大袋に脱酸素剤が入っていて、個包装一つ一つには入ってない場合

このような商品の場合は、大袋に入っている脱酸素剤が袋全体の酸素を除去しています。
個包装の素材は通気性を持たせていて、袋の中まで脱酸素剤の効果が及ぶようにしています。
外袋を開けてしまうと、脱酸素剤の効果は無くなり、個包装でも空気を通してしまうようになります。一度外袋を開封したら残ったお餅は冷蔵して早めに利用するか、冷凍で保管しましょう。

個包装に脱酸素剤が入っている場合

切り餅の個包装にそれぞれに脱酸素剤が入っている場合は、外袋を開けても脱酸素剤の効果は続きます。
ただし、肉眼では見えないくらいの小さなキズ穴でも、そこから通気してしまいますと、カビの発生につながります。個包装でも衝撃や摩擦などを与えないようやさしく丁寧に取り扱いましょう。

豆知識

カビの生えたお餅はそこだけ削って食べれば大丈夫?

お餅の表面だけがカビているようにみえても、そこからかなり深い場所までカビの菌糸が根を張っていることがあります。
表面だけ削って食べることはおすすめしません。