「無添加表示」がなくなる?
~添加物の不使用表示に関するガイドラインについて~
2023年8月2週(32号)
買い物をするとき、商品を手にとり何を確認していますか?
賞味期限、原材料、アレルギー表示…。添加物「無添加」「不使用」と表示してある商品を選択される方も多いと思いますが、この表示は現在、見直されています。
食品添加物を「使用しない」表示
「食品添加物」は、安全性が評価されたものや、古くから広く使用されていて長い食経験のあるものについて国が使用を認めたものが、食品の加工や保存などの目的で使用されます。
使用した添加物の表示方法は、食品表示基準で決まっています。一方で「使用していない」ことをどのように表示するかのルールは具体的ではなかったため、消費者に誤解を招くことがあり、これを防ぐために「添加物の不使用表示に関するガイドライン」が消費者庁から公表されました。
消費者庁ポスターより抜粋
「ガイドライン」で求められた表示ってどんなもの?
例えばイラストのいちごジュースの「無添加」表示の場合、何を添加していないのかわかりませんよね。
まずは「何の」添加物が無添加か、分かるように表示しなければいけません。また、ここに「着色料無添加」と表示されていた場合、いちごそのものが赤いのにわざわざ「着色料無添加」と表示することは、「着色料を使用していないから良いもの、使用してあるいちごジュースは良くないもの」と思われる可能性があります。食品添加物は、使用されていても安全性には問題ないように国で管理されています。もし、製造者が着色料を使用していないということを表示したい場合には、「ジュースの赤色は、いちごそのものの色です」といった、わかりやすい表示にする必要があります。
「添加物の不使用表示ガイドライン」の目的は添加物の「無添加」「不使用」といった表示を絶対にしてはいけません!というものではなく、私たち消費者に誤解を与えないようにするためです。現在、ガイドラインにそって食品メーカーも表示の見直しを進めています。生協で取り扱う商品や商品案内でも、組合員のみなさんに正しくわかりやすい情報をお伝えしていきます。