おいしくって安全なおはなし

野菜や果物に残る農薬について

2023年5月1週(18号)

野菜や果物を食べるとき、特に果物を皮ごと食べたり皮ごと調理したりするときに、農薬が残っているのではないかと不安になることがありますよね。
今回は①食卓に並ぶ野菜や果物に農薬は残っている?②残っているとしたらどれくらい?この2点について商品検査センターの検査データをもとにお伝えします。

①食卓に並ぶ野菜や果物に農薬は残っている?

単刀直入に申しあげると、野菜や果物には産地で使用された農薬が残っていることがあります。2021年の農薬検査のデータでは野菜果物386商品のうち226件の商品から少なくとも1種類以上の農薬が検出されています。
しかし、検出された商品も含めて生協では安全な商品としてお届けしています。農薬は残っていても安全なのでしょうか。

②残っているとしたらどれくらい?

野菜や果物に残っている農薬のことを「残留農薬」と呼びます。残留農薬は野菜や果物の種類ごとに残留基準値が決まっています。農薬が残留基準値を超えて残っていると、商品を流通させることはできません。
残留基準値は人の健康に影響がないように定められていますが、基準を超えたらすぐに危険なわけではなく、充分な余裕を持って決められているので、食べたとしてもすぐに健康被害が起きるということではありません。
安全かどうかを考えるときに重要なのは農薬が残っているか、いないかではなくどれくらいの量なのか?なのです。

実際に残っている量はどのくらい?

下のグラフは東海コープの検査で2021年に検出した農薬が残留基準値に対して何%かを示し、高い順に左から並べたグラフです。一つ一つの×が農薬が検出されたデータを表し、100%が残留基準値と同等の検出となります。残留基準値を超えた事例はなく、512件の検出のうちほとんどが残留基準値の10%未満の残留量にとどまっていました。

生協で野菜や果物を購入するメリット

生協(コープあいち、コープぎふ、コープみえ)では毎年多くの野菜果物の検査を自前で行い、安全であることを科学的に確かめ、誠実にお伝えしています。有機栽培や栽培自慢の農薬の使用を減らした商品もありますので、ぜひご利用ください。