おいしくって安全なおはなし

アルコール消毒を有効に

2021年8月3週(33号)

新型コロナウイルスの影響で、スーパーや飲食店など多くの施設に消毒用アルコールが置かれるようになり、アルコールによる消毒も身近となりました。ご家庭にも広く普及したものと思われますが、正しく使用しないと効果が期待できないことがあります。

手指に使用するとき

目に見える汚れがある時には、石けんと流水による手洗いが最も効果的ですが、手洗いがすぐにできない状況では、アルコールによる消毒も有効です。
市販されている消毒用アルコールは、細菌やウイルスをやっつけるのに有効な濃度に調整されています。手が濡れた状態での使用では、手についた水分でアルコール濃度が下がり、効果が弱まってしまうおそれがあります。アルコール消毒は、手に水気のない状態で使いましょう。
アルコールはただ手に付けるだけでなく、指先や指の股、手の甲まで全面に塗り広げて乾くまですりこむと、より効果が期待できます。初めに両手の指先から消毒して、乾燥するまですりこむ事がポイントです。

キッチンで使用するとき

アルコールは短時間で蒸発してしまうので、食器や調理器具などの消毒にも気軽に使えます。アルコール消毒後の水洗いなども不要です。ただし、汚れが残っていると、アルコールの成分が細菌やウイルスに届きません。洗剤を使ってしっかり汚れを落として、よく乾燥させてからアルコール消毒をしましょう。
また、アルコールは、油汚れを強力に溶かす性質があるため、換気扇などのお掃除にもそのまま便利に使えます。

【ご注意】
  • 引火しやすいため、ガスコンロなど火気の近くでの使用や保管はやめましょう。
    ※車内に放置することも危険です。
  • 目に入らないようにご注意いただき、目に入った場合は流水でよく洗い流して、必要に応じて医療機関を受診してください。
  • アルコールは全ての細菌とウイルスに効果があるわけではありません。
    手指や食器などをきちんと洗うことが基本です。