おいしくって安全なおはなし

「無農薬」って?

2021年1月3週(3号)

「減農薬」「無農薬」「有機」など農薬の使用を減らした(使わない)に関わる表示がありますが、その違いは十分に知られていないようです。「無農薬」と「有機」を例にこの違いと東海コープの農薬への取り組みについて説明します。

農薬に関わる表示のルール

「無農薬」に似た表示に「有機」(オーガニック)というものがあります。「有機」は栽培期間中農薬を使用しないだけでなく、過去3年間農薬を使用していない圃場で栽培することや近隣で散布した農薬がかからないなど、厳しい要件を満たしたことを認証機関で認めてもらったものです。
一方で「無農薬」には「有機」のようなルールはなく、第3者が確認しているわけではありません。
平成14年の「食品表示に関するアンケート調査」では、6割以上の消費者が厳しい基準をクリアした「有機栽培」より「無農薬」のほうが優れていると誤認している現状が明らかになっています。このような誤認を招く「無農薬」や「減農薬」の表示は農林水産省の「特別栽培に係る表示ガイドライン」で使用できないこととなっています。

残留農薬の安全性

農薬は残留基準によって農産物に残っても良い量がきめられ、安全性が確保されています。また、農薬は必要な時期だけ農産物に残っていればよいのであって、収穫後に私たちが食べるときには、なるべく残らないように使用方法が決められています。
これまで行った東海コープ商品検査センターの残留農薬検査の結果でも農産物に残っている農薬の量は、基準の1/10以下がほとんどである事が分かっています。収穫量の確保や品質の安定を犠牲にしてまで農薬の使用量を規制しなくても農薬の残留量は私たちがイメージしているよりはるかに少ないといえそうです。

東海コープの取り組み

東海コープでは誤認を招く「無農薬」や「減農薬」の表示は行っていませんが、商品案内に掲載された農産物は安心してご利用ください。
また、商品案内にある「有機」「特別栽培」は認証機関などで農薬の使用を減らしたことが確かめられたものです。「栽培自慢」は東海コープで使用する農薬を減らしていることや、糖度などの美味しさを確かめたものです。