おいしくって安全なおはなし

開封後はいつまで食べられる?

2019年6月2週(24号)

組合員の皆様から、「手元にある食品は開封後にいつまで食べられるの?」というご質問や、「賞味期限前(開封後)なのにカビが生えてしまった」などのお申し出をいただくことがあります。

食品の消費・賞味期限は未開封のときの期限です。「開封後はいつまで食べられる?」…このご質問には簡単にお答えできないのが現状です。

今回は、開封後の期限についてのお話です。

開封後に起こる変化は千差万別

密封された食品を開封して使用する際、空気の流入や人の手や口で触れることがあります。 その時どれだけ注意しても、身の回りの菌やカビの胞子、食品の酸化をもたらす酸素などが入ってしまいます。 それらによって様々な変化が起きますが、その進み方は使い方や保管の仕方に左右されます。変化は温度が下がるほど穏やかになりますが、冷凍食品でも空気に触れることで酸化は進みます。

開封後の扱い方

使用後に保管する食品は、「開封状態で放置せずに早く蓋や栓をすること」、「箸や スプーンを通じて雑菌を入れないようにすること」に注意してください。清潔な手で開封し、口につけた箸やスプーンを使わないことが重要です。 調味料や乾物、ジャムのような、塩分・糖分・酸・アルカリ度・乾燥度の高い食品ならば、開封後も菌による変質は進みにくいです。

しかし、近年は保存性よりも消費者の嗜好に配慮して、塩分や糖分を抑える傾向にあるので、ジャムや梅干しなどは冷蔵するものが多くなっています。 開封前は常温保存でも、開封後は冷蔵保管を推奨している食品を目にする機会も多いのではないでしょうか。

まだ食べられる?判断はどうする?

判断は基本的に見た目、におい、味で行うしかありません。開封時の状態を覚えておき、それとの比較で考えましょう。 なお、情報として最も役立つのは包材に記載してあることです。 開封後の劣化が早い食品は「開封後は冷蔵庫に保管しお早めにお召し上がりください」など、開封後の目安が書かれています。ぜひ目を通してみてください。

商品が傷むことなく最後まで食べ切れるようにするには、衛生的な取扱いと温度管理が重要です。 また、商品の包材にはその商品特有の様々な注意事項が書かれています。 その注意事項を読まれずに商品が傷んでしまうといったお申し出も少なからず発生しています。 商品を無駄なく利用するために包材の注意事項をきちんとお読みいただくようお願いいたします。