おいしくって安全なおはなし

赤ちゃんのお母さん・お父さんやお世話をする人へ
ハチミツを与えるのは1歳を過ぎてから

2017年10月4週(43号)

ハチミツの中には「ボツリヌス菌」がひそんでいる可能性があり、1歳未満の赤ちゃんが食べてしまうと、乳児ボツリヌス症になり、重篤な症状を示すおそれがあります。 赤ちゃんに「ハチミツやハチミツを含む食品」を与えるのは、必ず1歳を過ぎてからにしましょう。

1歳未満の赤ちゃんがハチミツを食べてはいけないわけ

乳児ボツリヌス症とは、1歳未満の赤ちゃんの腸の中にボツリヌス菌が入ることで、重症化する感染症です。 ボツリヌス菌は、大人が食べても腸内の常在細菌によって活動できず、増えることもできないので害はありません。 しかし、1歳未満の赤ちゃんは、ミルクや母乳など栄養価の高い食品を取ることと、消化器官が未熟で腸内環境も整っていないため、腸内でどんどん増えてしまうおそれがあります。腸内で菌がどんどん増えると、毒素もどんどん出てボツリヌス症が引きおこされます。 ですから、1歳未満の赤ちゃんにハチミツやハチミツ入りの飲料・お菓子などの食品は与えないでください。ボツリヌス菌は熱に強いので、加熱や調理では防げません。 手づくりする際の離乳食にも、ハチミツを使わないようにご注意ください。

食品表示はよく見てハチミツを確認

一般の食品や飲料には、ハチミツを含むものがあります。例えば、カステラや蒸しパン、野菜ジュースなどにもハチミツが入っている場合があります。 加工食品の場合、原材料表示がされていますので、1歳未満の赤ちゃんに与える時には、表示をよく見て材料名にハチミツが入っていないことを確認しましょう。

1歳を過ぎれば、ハチミツを安心して与えられます。また、授乳期にハチミツを食べても、赤ちゃんに影響を与えることはありません。
1歳未満の赤ちゃんには与えてはダメということを、ぜひ知っておきましょう。

原材料表示などの食品表示で様々な情報を得ることができます。 ハチミツ以外の場合においても、アレルギー物質の確認や保存温度など食品を安全に利用する情報を得ることができます。 普段から食品表示を見る習慣をつけたいものですね。