おいしくって安全なお話2025年49号(食品添加物、心配しなくても大丈夫?!-安全性と摂取量の話-)
49号‗食品添加物、心配しなくても大丈夫?!-安全性と摂取量の話ー.pdf
食品添加物について不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。今回は、よく話題にのぼる「保存料」を例に、その安全性や実際の摂取量についてご紹介します。
●保存料ってなに?
保存料は、食品が腐ったり品質が劣化したりするのを防ぐために使われる食品添加物です。細菌の増殖を抑えることで、食品を長持ちさせる働きがあります。ただし、殺菌作用はなく、保存状態が悪ければ、消費(賞味)期限内でも腐る可能性もあります。
●安全性はどう確かめられているの?
食品添加物を使用する際には、国が定めた厳格なルールを守る必要があります。これらのルールは、各添加物ごとに科学的な安全性評価に基づいて定められています。
たとえば保存料の一つ「ソルビン酸」は、動物実験によって健康への影響が調べられ、その結果をもとに専門家が評価を行います。そしてその評価をもとに「一日摂取許容量(ADI)」が設定されます。ADIとは、「その物質を人が一生涯、毎日摂取しても健康に悪影響がないとされる量」です。このADIを超えることがないように、食品添加物には使用できる食品の種類や使用量の上限が、国の基準で定められています。
●実際にどれくらい摂っているの?
近年では、冷蔵・冷凍技術や衛生管理の進歩により、保存料に頼らずに食品の安全性を保つ技術も発展しています。これにより、保存料の使用量を抑える取り組みも進められています。令和5年の国の調査によると、ソルビン酸の摂取量はADIのわずか0.2%と、非常に低い水準に抑えられています。
つまり、私たちの健康に影響のない範囲で、しっかりと管理されているということです。
保存料をはじめとする食品添加物は、科学的根拠に基づいて安全性が確認され、使用量も管理されています。正しい知識を持つことで、過度な不安を抱かずに食品を選ぶことができます。

東海コープ