おいしくって安全なおはなし

健康に過ごすために水分補給をしましょう

2019年8月5週(35号)

私たちが生きていくために「水」は欠かせない存在です。 体の中の水分が不足すると、熱中症や脳梗塞などを引きおこし、命に関わる事態になりかねません。今回は水分補給の大切さについてお話しします。

体と水の関係

体の約60%(成人男性の場合)は、水分でつくられています。 1日に2.5Lもの水分が失われ、食事中の水分や体内でつくられる水の量は1.3L。意識して1.2Lの水を飲まないと、体の水分が不足してしまいます。

水分が足りなくなると?

汗をかいたりして水分補給が少しでも不足すると、体調に変化が現れます。 なかでも、ふらつき、めまい、微熱などの症状が現れることを「脱水症」といいます。脱水症は体が渇いた状態といえます。

激しい運動や暑熱環境での作業など、大量の汗をかく状況下では重度の脱水症になる可能性があります。筋肉の痙攣や循環器不全、最悪の場合死に至る事もあります。

体が渇かないような上手な水分補給

  1. 水分補給の基本は食事
    水分を一気にたくさん飲んでも、尿として出て行き、体内には貯められません。 ある程度貯める事ができるのは食べ物に含まれる水分です。特に夏場は暑さの影響で食欲が落ちがちです。食事をきちんととりましょう。
  2. のどの渇きは「脱水」の証拠
    のどが渇いたと感じたら、すでに脱水が始まっています。渇きを感じてからではなく、渇きを感じる前に水分を摂る事が大切です。30分に1回、コップ1杯(180~200ml)が目安です。
  3. 暑い環境下や運動時の水分補給
    体液は水分とナトリウムなどでできているため、真水だけで水分補給すると体液が薄まる事があります。そのため暑い環境下や運動時の水分補給は、電解質を含んだ水分が適しています。
【熱中症】
暑さが原因で起こる脱水症の一つが熱中症です。脱水症との違いは体温が38~ 40℃位まで上昇することです。対策は、暑さを避け、電解質を含んだ水分を補給する ことです。