おいしくって安全なおはなし

ノロウイルス食中毒に注意しましょう

2019年11月4週(48号)

一年を通じてその名前が聞かれるようになったノロウイルスですが、今でも冬の食中毒の代表であることは変わりないようです。

患者数がなかなか減らないこの食中毒の原因と予防方法を改めてお知らせします。

ノロウイルス食中毒の食中毒患者数の推移

平成19年から29年までの患者数は年間8500~19000人です。衛生状態が良好な現代の日本でも患者数がなかなか減らないことが良く分かります。

ノロウイルス食中毒。その原因は?

実は食中毒事例の約7割では原因食品が特定できていません。これはノロウイルスに感染した人を介して食品が汚染されたことが原因となっているケースが多いためと考えられています。

日常の生活でも手にノロウイルスが付着する可能性があります。その手に付着したノロウイルスが食品を汚染することがあるのです。

また、ノロウイルス食中毒を発症した人の嘔吐物や糞便の処理などで手についたノロウイルスが食品を汚染することもあります。

二枚貝が海水中でノロウイルスを貝の中に取り込むことが知られていますが、適切に加熱を行えば問題はありません。加熱用の貝類は必ずしっかりと加熱して食べることに気をつけましょう。

ノロウイルス食中毒。その対策は?

ノロウイルスを食品に付着させないことが大切です。そのためには手のノロウイルス対策が重要となります。 手洗いは、手に付着したノロウイルスを減らす最も効果的な方法です。 調理を行う前、食事の前、トイレに行った後、下痢等の患者の汚物処理やオムツ交換等を行った後(手袋をして直接触れないようにしていても)には必ず行いましょう。

消毒用のアルコール殺菌は石鹸による手洗いの代用にはならないのでご注意ください。

ノロウイルスの患者数は11月から増え始め1~2月ごろ一気に増えることがわかります。この2ヶ月間で全体の54%の患者数が発生していることになります。

まさにこれからの時期、手洗いをしっかり行いノロウイルス食中毒を予防してください。

正しい手洗いは厚生労働省のHPなどをご参照ください。
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/norovirus/