おいしくって安全なおはなし

これって添加物?
たんぱく加水分解物って何?

2019年10月3週(42号)

食品の原材料名を見てみると気になるワードがいろいろ出てきます。今回はそんな言葉のひとつ「たんぱく加水分解物」について説明します!

「たんぱく加水分解物」は大豆・とうもろこし・小麦等の植物性や動物性のたん白質を、塩酸や酵素などでアミノ酸に分解してつくります。 食品に旨みやコクを付けるために使いますが、分類上は「食品」で、食品添加物ではないです。

塩酸で分解するのは、私たちが胃液に含まれる塩酸で、食べ物のたんぱく質を消化するのと似た理屈です。分解が終わった後の塩酸はアルカリで中和します。

ただし酸で分解する時に、不純物としてクロロプロパノール類が、ごく微量に生成されることがあります(酵素で分解する方法では生成しません)。

日本では、農林水産省がクロロプロパノール類の摂取量を調査したところ、毎日食べても問題ない量を大きく下回っていることから、健康への心配はないことが分かっています。 また、業界でも低減対策に取り組まれています。